「さらだ」の活動趣旨や活動内容を紹介していきます。


by salad_lgbti

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さらだ企画第二弾のお知らせです!

今回のテーマは、
『女性』と『マイノリティ』
2つの生きづらさを考える、です。

講師は、『レズビアンとバイセクシュアル女性のためのセンター「LOUD(ラウド)」』代表の大江千束さんです。

LOUDにはさまざまな生きづらさを抱えたレズビアンやGID(「性同一性障害」)、バイセクシュアル女性の方たちが集まるそうです。「女性」であり「マイノリティ」であるということで生じてくる、さまざまな問題や悩みをうかがい、だれもが自由に生き生きと暮らせる社会にするために何が必要か…など、一緒に考たいと思います。この企画は、すべてのセクシュアリティの方に開いてます。ぜひ、みなさんの参加をお待ちしています。

日時:
2008年9月23日(火・祝)
13:45開場
14:00開会
15:30終了予定
※その後、交流会があります。(希望者のみ)

チケット:
500円(当日精算券あり)

会場:
レズビアンとバイセクシュアル女性のためのセンターLOUD
住所/東京都中野区中野5-24-16 中野第2コーポ
電話/03-3319-3069
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お問い合わせ:
「さらだ(セクシュアルマイノリティと人権を考える会)」
連絡先 E-mail/salad_lgbt(アットマーク)(アルファベットのワイ)ahoo.co.jp
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by salad_lgbti | 2008-08-05 12:33 | 今後の予定
2008年2月23日、佐倉智美さんを招いての講演会を行いました。
『男』って?『女』って?自分らしく生きられる社会って?という内容で佐倉さんに講演をしていただきました。

その講演の内容を記載します。

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「性別は男と女、恋愛は異性愛間」という常識

 「あなたと同じ性別はここに何人いますか?」と聞かれたらどう思いますか?一般的には男性として生きている人は男性を探すでしょう。それからよくある、男・女のどっちかに○をつける性別欄。性別といえば男と女の2つでそれ以外はないし、恋愛は異性間、これが常識ですよね。
 でもこの常識に疑問を持つ人がいるんです。セクシュアルマイノリティです。性的少数者って少数だけど、「そんなやつおらへん」というほどには少なくないんです。

性別欄は男に○?女に○?

 私は、昔は迷わず男に○をしていました。今は○をつけるとき、ハタと考えるんです。デパートのカードを作るときなどは女物のお知らせが届くので女に○をする。困るのは体に関することや書類に関することのときなんですね。子宮がん検診やったら男にしないとまずい(笑)。また着替えがあるような場合には男に○をしていました。でも温泉で「お客さん、そっちは男湯です!!」と言われることも。女湯に入ったこともありますが、何かあったらどうしようとドキドキして、お風呂からでたときにはぐったり疲れ、なんのために来たのかわからなくなりました(笑)。
 女性1名で予約した台湾旅行で、空港で私だけ20分くらい待たされハラハラしました。パスポートにはMとなっているので予約の性別と違っていたからではないかと思います。
 すべてが男女別になっている中、性別が違っていたらどうなるのか。ピンチを何度もくぐって、世の中の男と女のカラクリを考えるようになりました。

子どものころ

 3歳くらいのとき、自分は男だと親に言われて残念に思っていました。親は「腕白でもいい、たくましく育ってほしい」(笑)と考えているけど自分は期待に応えられない。男の子同士ではうまく遊べないし、いじめられる。プロレスなんかは苦痛でした。一方女の子とは楽しく遊べる。それが問題ないということなら良かったのですが、そうはいきませんでした。 
 私の恋愛対象は女性です。中高生のころは好きな人が女性なんだから「オカマやない」と異性愛のルールに従って思考停止をしていました。でも女同士だったら友達として仲良くなれたはずなのに異性だということで恋愛の手続きをとらなければならなかったんです。

女として生きてみよう!

 大人になり、家族も持ったあと、埼玉医科大学で性適合手術の話を聞きました。「心の性別と体の性別が一致しない、うんぬん。」そうや、それそれ!性別を変えるなんて変態やと思っていたけど、「性同一性障害」と名前をつけるぐらいたくさんいるんやと知りました。
 女として生きてみよう!と、とりあえず、女物の服を注文して着てみました。ときめくんです(笑)。でもときめくと、あかんのちゃうか、元に戻れなくなるんちゃうか、という罪悪感に苛まれます。こういう自分でいいんだ、と認められるまでに1年間かかりました。
 それに男性として生きて30数年、女としての経験値はゼロです。化粧をして街を歩き、高校生らに「オカマが歩いてるよ〜」と言われて「しまった、バレたか」とまた研究する日々でした。

トイレは踏み絵

 トイレは大げさに言えば「踏み絵」なんですね。トイレの前でどっちの性別か表明させられるんです。
 でもすべてトイレを男女一緒にすればいいというのも違います。女として生きるようになってから、道でおじさんに声をかけられたりして女はこんなに怖い思いをしているのかと知りました。関西には「みんなのトイレ」東京では「だれでもトイレ」という障害者や子どもなど誰でも使える多目的トイレがありますが、トイレをこういうものに変えていくというのは、1つの理想の形として参考になるのではないでしょうか。

個人の好みのタイプでは

 よくゲイ映画で、恋の告白を受けて「ごめん、俺ゲイだから」と断っているシーンがありますが、個人的に好みのタイプじゃなかっただけ、と考えられないでしょうか。同性愛か、異性愛かというけど、自分の好みのタイプを好きになっているだけで、世間が異性愛のルールをしいているから同性愛とかの名前がつく。なんら違いはない、そう考えるとみんなが生きやすい方向にいくと思います。

男の国と女の国

 今は、男の国と女の国の間に、ベルリンの壁のような壁があります。今ベルリンは壁が壊されてそこはただの道になっています。男と女の国境もただの道路になったら、マイノリティだけじゃなくそれぞれの自分らしさを選択できる社会になる。誰もが生きやすい社会につながっていくんではないでしょうか。

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●佐倉智美さんのプロフィール
 1964年、関西に生まれる。幼いころより自分の「男」という性別に違和感を覚える。
 高校の社会科講師、塾講師などを務めつつ、社会における性別役割分業・性差別、そして性別そのものへの疑問をつのらせる。
 1997年、自らの“性同一性障害”を確信。自分らしく生きることを求め、社会的・文化的性別を「女」へと転換。インターネット上にホームページを開設し、また執筆・講演活動なども通じて、積極的に情報発信中。
 講演・講義は、三重大学「性の多様性概論」(平成14年度)、日本女性会議2003大津をはじめ、各種市民セミナーなどや、学校教職員・自治体職員の研修など多数。
 2005年3月、大阪大学大学院人間科学研究科・博士前期課程修了(修士号取得)。その後、研究室付事務補佐。
 2004年6月より(ジェンダーバイアスフリーな社会をめざした各種活動をおこなう)NPO法人「SEAN」理事。
佐倉ジェンダー研究所

【著書】
「性同一性障害の社会学」
1890円 現代書館
「明るいトランスジェンダー生活」
1890円 トランスビュー
「女が少年だったころ」
1470円 作品社
「女子高生になれなかった少年」
1680円 青弓社
「性同一性障害はオモシロイ」
2100円 現代書館

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参加者から寄せられた感想

●性別は2つじゃない、無段階にある、というお話、とても新鮮でした。自分は女らしいといわれる部分も、男っぽいのでは?と思われる部分も混在しているような気がしていました。でも性別は人の数だけあるのかもしれないという言葉を聞いた時、あ、自分はこれでいいんだと思うことができました。自分らしく生きるということを、せばめているのは自分の意識なんだと思いました。そしてそれに影響を与えるのは社会の枠組なのだということもわかりました。そんな社会のしくみも、もっとみんなが生きやすいものに発展していくといいなぁ(変えていきたいなぁ)と思いました。

●今、自分が好きな人は女性です。しかし、「男らしさ」のおもりをどっぷりつけているなと、とても感じます。人前では泣けない、弱音ははかない、など。立ち姿や、座り方、荷物の持ち方に至るまで、「らしさ」を押しつけられてしまっていて、今の自分の価値観をとても疑ってしまいます。その中で好きになる人もまた世間に押しつけられたものなのか、と悲しくなることもありますが、「自分が好きな感情はその人次第」という言葉にとても励まされました。セクシュアルマイノリティの問題をつきつめることは、現代で生きる人すべてにとって励ましになるのではないか、と考えました。素敵な結論(まとめ)に感動です!

●「みんなのトイレ」の話がなるほど、と思った。やっぱり人々の意識を変える啓蒙活動も大事だけど、意識が発生するところの構造や物質的な物を変えることも必要だと思うから、そういう具体的な提起があると共感しやすいし、現実的な問題としての認識ができる。 

●告白を断る時に、「ゲイだから」って通る理由だと思っていたんですが、「タイプではないから」という方がしっくりするなと、お話をきいて、目からウロコでした。

●話を聞いて、「心が女性=男が好き」ではないというところが新鮮だったというかハッとしたところです。
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by salad_lgbti | 2008-08-04 19:53 | 企画の報告